2007年03月22日
『On Lisp』
かねてからhisashimさんのところで製作進捗報告があり、楽しみに待っていた『On Lisp』を本日献本頂いた。
本作は、『ハッカーと画家』などウィットに富んだエッセイの執筆者としてまた熱烈なLisp愛好者として知られるPaul Graham氏の、Common Lispの入門書だ。翻訳は東京大学学生という野田開氏(野田氏は、高校生のときにLispと出会いハッカーへの道に、というすごい方らしい。ぜひDebian方面にほしい(笑)。一度お会いしてみたいものだ)。
本書はエッセイ本ではなく、とりわけハードコアな言語本なので、気軽に適当に読むという類のものではない。けれども、文にはGraham氏特有のユーモア感あるテイストがにじみ出ており(これは訳者やレビューアの力も大きいだろう)、なんといってもLispへの「愛」に満ちあふれている――あふれすぎなくらいに(笑)。
Graham氏によると「今や問いは“なぜLispか?”ではなく“いつLispか?”になっている。」そうなので、これを機会に本書でLisp帝国が秘かに進めている世界侵略の一端を垣間見ようじゃないか。ミイラ取りがミイラになる?それもまた一興、同じミイラなら踊らにゃ損々。実際、読んでみてどうにも取っ付きづらかった概念がなんとなく腑に落ちた気がした(気がしただけかもしれないけど…)。
ちなみに、本書の内容は野田氏のところで公開もされているので、書籍を買わなくても読むことはできる。でも、本の形態なら、軽いし(本書はとてもコンパクトだ)、付箋を張ったりペンで書き入れるのも簡単だし、目を痛めることなく高解像度だし(PCの画面はせいぜい100dpi)、膝に乗せてても火傷しないし、飛行機の離着陸のときでも読めるし、落としてしまってもせいぜいページが折り曲がるくらいだ。検索ができない?それはWeb版が活躍するときだ。
ちなみに献辞の次のページ、白ページの真ん中に「λ」(ラムダ。Lispの真髄、イコン)だけが配置されていて、思わず吹き出しそうになった。よく見たら裏表紙にもλが…。知らない人が見たら大宇宙パワーかフリーメイソンの暗号と思われそう。
Lispには興味ないなぁという向きには、『ハッカーと画家』、お勧め。
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