2007年01月15日
インストールフェスタを効果的にするには
都合がつかなかった等の事情があり、日本Linux協会(JLA)のインストールフェスタで講演するというお話はお断わりさせていただいた。スタッフとして参加されたknokさんのIRCでの感想やetoさんのにっき報告を見る限り、人数はとても少なかったものの、一定の成果はあり、必要性はありそうというものであった。
人数が少なかったのは、etoさんが書いているようにJLAの広告戦略というか、ターゲットが微妙だったのが理由だろう。購読しているIT関係のメーリングリストのどこにも姿を見なかったので、新規会員獲得ではなく、会員サービスが目的だということは明確だ。ただ、今のJLA会員はLinux常用の古株ユーザか、(惰性か野心か夢想的な)企業によって構成されていると見るので、個人はこないし企業は情報が回らないしで結局リーチしなかったというのが実態だろう。これが新規会員獲得に着眼し、あちこちにspam、広告、企業に声かけするくらいの気概があればもっと盛況な結果になったのではないだろうか。
昔のLUGのような活発さ・熱気は減り、Linuxディストリビューションのインストーラも簡単になってKnoppixのようなLive CDで体感することも容易になっている。とはいえ、本当にそれで全部解決するならメーリングリストや掲示板やblogで日々「〜のインストールができません」という話題が長々と起きることもないわけで、実際に実機の前で一緒にインストールしてみるという機会の需要は未だ消えていないだろう。ただ、1つ思うのは、おそらく現在Linuxをインストールしたいのだが…という一般な人は、「今」WindowsなりMacOSなりが動いているノートPCにインストールしたいのではなく、使わなくなって久しい(Windows 95か98くらいの)デスクトップPCの再利用を考えている人、あるいは業務でサーバ向けにDELLマシンを導入したのだけど四苦八苦中の人なのではなかろうか。現在のコンシューマの主流はノートPCだが、Linuxのメインのインストールターゲットは今後ともデスクトップではないだろうか。
ということで、こんな感じでデスクトップにも対応できるインストールイベントはできんもんかなと。一番のネックは会場だ。次に金銭と広告だが、金銭はJLA会員が参画していると支援があるという話である。
- ディストリビューションを絞る。全ディストリビューションに対応するスタッフや設備を用意するというのは困難なので、たとえばDebian GNU/LinuxとせいぜいUbuntu程度にインストールターゲットを絞る。
- 参加者を見込める、人口の多い地区で行う。いくら志が高くても参加人数が少ないのはモチベーションなどで弊害が大きい。
- 中心部からさほど離れていない鉄道駅から徒歩圏。「バス」はその時点でかなり参加抵抗が大きい。
- 無料または格安の駐車場がある(関東だと上記条件と合わせるのがけっこう難しいが…TXで筑波方面ならありか?)。これは、デスクトップを持ち込む人や、各種機材を運ぶスタッフにとって重要。
- ブロードバンドネットワークによるインターネット線を確保し、ハブ、ケーブル、DHCP/TFTPサーバやミラーディスク、インストーラディスク、CD・DVDライター、FD、USBメモリ、HDDマウンタ、無線AP、プリンタ、プロジェクタなど必要と思われる設備一式を揃える(会場の総合電源容量にも注意しよう)。
- やや隔地の場合には、食事の場所を検討(ケータリングなど)。
- 関係メーリングリスト、IT系Web、口コミ、blog、雑誌、ローカル新聞等々、使えるメディアは何でも使う。使ってこその広告。とはいえ「載りやすい掲載依頼」と「無視される掲載依頼」いうパターンはあるので、詳しい人に相談するとよいかと。
- 1人〜2人くらいの、客寄せの目玉となる講演を絡める。単に技術者の集まりであれば技術にだけ焦点を当てて朴訥とした人でもよいが、後述の家族向けイベントとするには話の上手な人という観点で探すほうがよいと思われる。
- etc...
ところで、つくづく思うことに、コンピ研的なところから連綿と続くオタ臭い風景はなんとかならんのかというのがある。あれは、一歩下がって部外者の目で見たら正直恐しくキモい。家族連れが子供と一緒に入るどころか、我が子の手をしっかり握ってそこを足早に離れるのが普通だろう。話に聞いたドイツのLinuxTagとは偉い違いである。
ということで、オタ臭いのを改善し、家族で抵抗なく参加、楽しめるようにするにはどうしたらよいか考えてみた。これでもやっぱりオタ臭い気がするが。
- (少なくともスタッフには)ドレスコードを指定する。「合コンに出るときの服装・髪型・清潔感」と定義しておくのがよいだろう。合同コンピュータ…と言い出す奴はツマんでポイ。
- スタッフは自分の家族を連れてくる。友人家族も呼ぶ。
- 手書きのPOP(「〜会場」とか「〜動いてます」とか)はほぼ100%貧相なので原則禁止。八百屋じゃないんだから。デザインセンスのあるスタッフが要望された文句を基にオンデマンドで作成・プリンタ印刷する。
- 椅子と、飲み物やおやつ/軽食のコーナーを用意する。折り畳みテーブルにそのまま開けたポテチ袋とバナナとコーラが置いてあるなどというのは当然ながら論外である。
- (講演を除き)ストリーミングはしない。写真撮影も気をつける。見知らぬキモオタが子供をビデオ撮影していたら性犯罪者予備軍の烙印を覚悟せよ。
- 子供は手持ちのDSでしか遊ばないかもしれないが、一応PCを用意してtux*系のゲームやお絵描きソフトでも自由に遊ばせてみよう。
- 当然ながらオタ背景、オタアイコン、オタゲー、オタBGM、オタサウンドエフェクト等々は厳禁。2chネタならまだ女性陣も許してくれそうである。
- etc...
…やっぱり実現は困難そうだ(笑)。まぁでも、たとえば電通が一般向けにLinuxインストールフェスタをやろうとしたら、確実にオタスタッフは排除されると思うのですよ(外見オタではない普通のLinux技術者でさえ影に追いやられそう)。
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