2006年10月06日

『オープンソースマガジン』休刊の発表に関する雑感

新装開店の発表会に行ったのがついこないだのように思えるが、Linux/UNIX/FLOSSの紙媒体情報を支えてきた老舗の1つ『オープンソースマガジン』の休刊が12月の最終号をもって決定したとのニュースが入った。少し前にどうもそうらしいという噂は聞いていたが、決定となってしまったか。

前身の『UNIX USER』以来、貴重な1次情報、2次情報として常に利用してきており(UUがなければDebianもLinuxも今使っていることはなかったし、書籍にたずさわることもなかっただろう)、また故『Linux Japan』出身の編集者らも抱えて比較的中級〜上級者向けな技術ニーズ・トレンドをうまく扱っている(痛々しいので早く終わったほうがよいのではないかと思う連載もあったが)、と思っていただけに、残念でならない。 思い返すと、一時の不振時期を除いて、いくぶん惰性という面はあるが毎月購入していたことになる。

二人三脚のようにこれまで協力関係にあり内情に詳しい佐渡氏のblogによれば広告や部数なども十分に健全なものであったようで、SBPという組織全体についてこれから再編が行われるのかもしれない。まぁもともとSBPの中自体いろいろ変わりすぎて大変、という話は聞くが(単行本も属人になってると人事再編の煽りで途中で流れるとか…)。

こういうときによく挙げられる「今どき、情報は全部Webに掲載されているから」という意見だが、日本語情報は良くて2次、下手すると5次、6次くらいに連鎖を経た情報であって、Debianにまつわるさまざまな事例を引くまでもなく誤りや思い込み、肝要な箇所の省略などでうかつに信用するには危険が大きい。雑誌・書籍だからといって万全の信用を置くわけにはいかないが、その2次情報とWebの情報を組み合わせることでより高いシナジーが得られるという利点がある。原典のない、Web情報だけの組み合わせは間違いの再生産を生みやすい。

そういう意味で、まだ今後とも信頼性の比較的高い雑誌媒体・書籍媒体というニーズは消えることはないだろう。『オープンソースマガジン』の編集部の人々が今後別の活躍場所を見つけ、どこかで『UNIX USER』、『オープンソースマガジン』の気風を受け継いでくれることを期待してやまない。

(なお、人事権はありませんがUNIX/LinuxとTeXとFLOSS知識(FLOSS開発者との交流・開発経験があるとなお良し)がある編集経験者を募集中(笑) )